昭和の時代と僕+

昭和の時代。僕のまわりで起こった些細な出来事を手当たり次第に綴った。

お年玉と僕

 僕の父さんの兄弟は10人、母さんの兄弟も10人だったので正月には沢山の親戚・知人が来た。正月の一週間は毎日何組もの親戚が来て家はいつも一杯になった。茶の間ではすぐに酒盛りが始まった。

 引っ込み思案の僕はいつもだとお客さんが来るとすぐに自室に隠れた。でも正月だけは別だった。目当てはお年玉だった。お年玉を貰うとすぐに自室に逃げた。

 お年玉の相場は小学生の頃は100円から500円だった。中学生になると1000円くらいになった。親戚が多かったので結構な金額になった。

増えていくお年玉を見ると、引っ込み思案の僕もお客さんの前で少し我慢した甲斐があったと思った。

 僕の家はじいちゃんもばあちゃんもいたので、家族は正月だからどこかに行くということはなかった。そのかわり親戚が家に挨拶に来た。正月は家から500m離れた隣のおじさんや1000m離れたおばさんの家に行く程度だった。

 僕はそんな正月を過ごした。