昭和の時代と僕+

昭和の時代。僕のまわりで起こった些細な出来事を手当たり次第に綴った。

風呂の水汲みと僕

 我が家は冬になると井戸水の出が悪くなった。そのため、近くの川から風呂に水を汲まないといけなかった。川までは50m程ありそれが小学4年から中学3年まで僕の冬の日課になった。

 両手に1個ずつバケツを持ち風呂と川を30~40往復くらいした。我が家は正月用に酢だこを買った。ポリバケツは酢だこが入っていたピンクの2ℓポリバケツを使った。小学生の僕にはちょうど良かった。中学生になるともっと大きいバケツを使った。川までの道は狭く踏み外すとバケツの水がこぼれた。高低差もあり歩くのに大変だった。

 冬休みのある日、水汲みをしている時に1歳下の従弟が我が家に立ち寄った。従弟は大都会のS市から我が町の隣にあるF市のスキー場に行く途中だった。僕に会いに来た様子だった。僕は遠くからその様子を見ていたがすぐに薪小屋に隠れた。何故か恥ずかしくなり従弟が帰るまで薪小屋に隠れていた。従弟は諦めて帰って行った。従弟に申し訳ない思いと恥ずかしさがごちゃ混ぜになった気分だった………。

 僕の冬の日課は、僕の足腰を丈夫にした。