昭和の時代と僕+

昭和の時代。僕のまわりで起こった些細な出来事を手当たり次第に綴った。

おやつと僕

 僕が小学校から帰って来るとこのような秋は、お菓子ではなく竹笊に茹でたとうきびや鍋に蒸かしたかぼちゃとさつまいもがテーブルに置いてあった。馬にも食べされるのかと思うぐらいこれでもかと毎日置いてあった。実際僕の家に農耕馬がいた。

 さつまいもは我が家では作っていなかったので最初になくなった。いつも最後に残るのがかぼちゃだった。かぼちゃは栗のような甘い味だったが、畑で作っていたので僕は食べ飽きてしまった。かぼちゃに限らず食べ物を残すと世界には食べれない人もいるのに粗末にするなと親からは口癖のように言われた。かぼちゃをパイ・プリン・ケーキにするお洒落な習慣はなく、かぼちゃ団子が精精だった。
 じいちゃんはこの時期になると寒いと言って薪ストーブを焚いていた。ストーブにかぼちゃの皮の方を直に置き、焦げるまで焼くと皮の近い部分がほっこりし更に美味しくなった。

 僕はいつもこの時期なるとこのような食べ方が一番好きだった。