昭和の時代と僕+

昭和の時代。僕のまわりで起こった些細な出来事を手当たり次第に綴った。

おやつと僕2

 僕の家は農家だったので農繁期になると農協にお菓子を注文した。2~3㎏入りの段ボールに入ったお菓子が玄関の上り口に積み上げてあった。僕は学校から一目散に家に帰った。段ボールのお菓子を見つけるのはいつも僕だった。定番は横綱や英字ビスケット・かりんとうだった。たまにハッカ入りのまつたけやきな粉ねじり、ミニドーナツ、マコロンを注文した。

 まつたけやきな粉ねじりはじいちゃんやばあちゃんが好きだった。僕たち兄弟はミニドーナツ、マコロンが大好きで2~3日できれいに無くなった。いつも最後に残るのは定番のお菓子だった。横綱はその名の通り綱をイメージしたひねった揚げおかきだった。英字ビスケットは英語の勉強だと言ってアルファベット順に並べて食べるのでABCがすぐになくなった。かりんとうは黒糖とうずまきの2種類があった。兄ちゃんは黒糖派で僕はうずまき派だった。姉ちゃんはどちらも好きだった。それもすぐに無くなった。

母さんは子ども達にすぐに食べられると思いすぐにお菓子を隠した。

でも僕は隠し場所を大体把握していた。

母さんは頭の黒いネズミに食べられたと言っていた。