昭和の時代と僕+

昭和の時代。僕のまわりで起こった些細な出来事を手当たり次第に綴った。

山菜と僕

 我が家の裏は山だったので山菜の宝庫だった。僕は春になると竹籠を背負って山菜採りの手伝いをした。

 僕は山が好きだったので山菜採りは苦にならなかった。むしろ喜んで山菜採りをした。行者にんにく、うど、わらび、こごみ、たらの芽、ふき、笹竹など山ほど採ってきて、保存できるものは塩漬けにした。

 幼い頃の僕は山菜はあまり好きではなかった。味が苦く、皮が固く、においがきついものが多く大人の食べ物と思っていた。特に行者にんにくはお茶で煮てにおいを消したが、食べた後は2日間は口臭が凄かった。学校で行者にんにくを食べた生徒に会うとにおいで昨日食べたとわかった。

 僕は山菜の中で好きなのは笹竹とふきだった。笹竹は炊き込みご飯や煮しめで運動会のおかずにもなった。僕は塩漬けした固いふきが好きで塩抜きをし煮しめや炒めたふきは大好物だった。