昭和の時代と僕+

昭和の時代。僕のまわりで起こった些細な出来事を手当たり次第に綴った。

チョン子と僕2

 僕が小さい頃、家族の会話でチョン子がメスだということを知った。チョン子は活発で頭の良い猫だった。ネズミを捕って来ては家族に見せて褒められていた。満足気のチョン子は家の主のように堂々としていた。じいちゃんもばあちゃんもチョン子には一目置いていた。

 ある時、僕は何を思ったのかチョン子は女の子なのにヒゲが生えていては可哀そうだと思いハサミでヒゲを切ってしまった。チョン子と僕は仲良しだったのでチョン子は黙って僕のするようにしていた。片方だけ切ったところで家族に見つかり切ってはダメだと怒られた。何故、女の子なのにヒゲを切ってはダメかわからなかった。

 その後のチョン子は何もせずダラダラと寝てばかりだった。その姿を見たじいちゃんとばあちゃんはチョン子を怒鳴り散らしていた。

 

 僕はチョン子にごめんねと言った。