昭和の時代と僕+

昭和の時代。僕のまわりで起こった些細な出来事を手当たり次第に綴った。

我が町について

町全体


 このあたりで我が町について書こうと思う。その方が昭和の時代と僕+をより理解が出来ると思う。
 国道のトンネルを抜けると我が町がある。両側を山に囲まれた細長い山間の町である。町の中央を川が流れその両脇に田畑が拡がっている。自然がいっぱいで四季がはっきりとした過ごし易い町である。夏は暑く冬は寒い。戸数は100戸ちょっとで人口は350人前後だったと思う。
 産業は農業が主で林業などがある。我が家も農家である。農業は稲作が中心である。我が家の地区では時代に先駆けて共同でメロンを作っていた。これが当時話題となった。山菜も豊富な町だった。
 町の中心には小学校と中学校が一緒になった小中学校がある。寺も神社もある。一応郵便局もあった。月に1日だけ営業する床屋もあった。店は町の中心地に食品中心のO商店と文具中心のU商店があり一部食品を扱っている農協もあった。鍛冶と自転車を兼業としていた店もあった。残念ながら食堂はなかった。衣料品や日用品などの買い物はA市やF市に行く。当時3~4万の人口のA市やF市は田舎に住んでいた僕にとっては都会だった。
 町の大通り?の中心に国鉄の駅がある。普通の小さなローカル駅であるが、味わいがあるのか国民的なドラマの舞台や池内淳子さんや中田喜子さんらが出演したドラマのロケ地になった。唯一の観光地は町の外れにある大滝である。町以外の訪れる人はほとんどなく学校の遠足などで行くくらいだった。
 そんな思い出深かった町は今はもうない。

町中心地