昭和の時代と僕+

昭和の時代。僕のまわりで起こった些細な出来事を手当たり次第に綴った。

苗床と僕

 僕が小学生の頃から春休みになると家の手伝いをした。

 我が家は農家なので畑に植えるためのいろいろな苗を育てていた。ハウスの苗床で蜂の巣状の紙ポットに苗を育てていた。家の周りは雪が残っていたがハウスの中はポカポカだった。蒔いた種から芽が出てくると丈夫な芽だけを残し他は間引きした。苗床の上に板を渡しその板に座って苗の間引きをした。体重の軽い僕と姉ちゃんがピンセットを使い間引きをした。

 同じ姿勢で大変だったがラジオを聴きながら手伝いをした。ラジオは革製カバーの付いたトランジスタラジオだった。

 この時期は春の高校野球が開催されていた。春の高校野球を聴きながら地元の高校を応援していた。でもいつも1回戦で敗退した。雪でなかなか練習ができなかったのだろうと思った。