昭和の時代と僕+

昭和の時代。僕のまわりで起こった些細な出来事を手当たり次第に綴った。

ブルース・リーと僕

 僕が中学生の時にブルース・リーが映画に登場した。近隣のA市やF市には映画館があったがブルース・リー主演の映画は上映されなかった。僕は田舎に住んでいたのでブルース・リーの映画を見たことがなかった。僕は雑誌やテレビの番組で取り上げられたカンフーで華麗に敵を倒すブルース・リーに虜になってしまった。僕の学校でもブルース・リーの真似をする生徒が多かった。女子も真似をしていた。

 僕はブルース・リーが使っていたヌンチャクに興味を持ち見様見真似で作った。家にある角材を切り犬用の鎖で繋いだものだった。僕は映画の中でブルース・リーが操るようにヌンチャクを振り回した。何度も頭に当たり痛い思いをしたが毎日ヌンチャクを振り回していた。

 そんな僕が初めてカンフーの映画を見たのは、A市の映画館で上映された子連れドラゴンだった。ブルース・リー主演の映画ではなかった。