昭和の時代と僕+

昭和の時代。僕のまわりで起こった些細な出来事を手当たり次第に綴った。

中学校の学芸会と僕

 僕の学校は小中学校だった。普通の中学校は文化祭や学校祭という名称だったが、僕の中学校は小学校と合同で催すので当然名称も学芸会だった。僕は学芸会という名称に幼稚さを覚えていた。中学生にもなって学芸会はないだろうと…。それは僕だけが思っていた事なので心の中に閉まっておいた。

 中学生は学芸会の裏方(進行、舞台の設営や照明・音響等)も担当していた。僕は中学3年の時に初めて照明を担当した。男子には照明が人気だった。卓球台を2段に積み、その上からスポットライトを当てていた。スポットライトといっても赤青黄緑のセロハンを張った円盤を回し、色を変えるだけの単純な物で、薄ボンヤリな色を舞台に向けていた。演目の途中でライトが熱くなり過ぎ切れてしまったことが何度もあった。照明の卓球台に上がれるのは2人だけで、僕は選ばれた者として優越感に慕っていた。

 照明は演目に合わせて自分で考え色を変えた。僕は張り切ってしまい独自性を出そうと演目に合わない色をワザと使った。あまりにもやり過ぎてしまい先生に激しく怒られてしまった。

でも、クラスメートからは好評だった。